~排出量算出方式の基礎を学び、経営戦略としての競争力を鍛える~
皆様もご存じの通り、CO2に代表される温室効果ガスによる地球温暖化は人類が直面する最も深刻な問題のひとつであり、その削減はすべての企業に課された喫緊の課題です。この課題に対し、大手企業では、自社製品の原材料調達から製造・加工・販売まで、サプライチェーン上で発生するCO2排出量を把握し、それを環境対応、ブランド価値向上などの事業活動に展開する動きが始まっています。
しかし中小企業を含む多くの企業では、環境問題への対応は、「まだ先のこと」、「お客様から言われていない」、「コストがかかる」、「スタッフがいない」、「顧客対応で売り上げを上げるのが先」、「何をすれば良いかわからない」というお考えが大勢の状況です。
しかし、環境対応に先進的な国内外顧客からの要求や、環境意識の高い国民層からの製品選別などの動きが加速するのは時間の問題です。このような状況下、セットメーカがサプライチェーン上流(つまり、サプライヤ)へGHG算定を要求する動きが始まりつつあり、企業経営として、これからの社会変化に対応する準備をいち早く始めることは重要です。逆に、単なる環境対応への受け身の対応に留まらず、先手を打って、それを経営戦略に取り込むことが、企業の付加価値を高めるための有用な手段にもなり得ます。
そのような現状に対する本教育講座の最終的な狙いは、環境対応を経営戦略に取り込んで企業価値を高めるための考え方を示し、これに対応できる人材育成を推進することにあります。すなわち、この教育講座は企業活動において「環境問題」と「経済性」を両立させながら、さらにこれからの時代の競争力を創り上げるための組織的な教育プログラムです。
本教育講座では、専門家の伴走サポートのもと、企業を取り巻まく環境問題、特にサプライチェーンにおけるCO2排出量に関わる最新動向と企業に求められる要件を理解し、製品(サービス)のCO2排出量の算出の方法をステップバイステップで習得し、社員自らがCO2排出量算出を行えるスキルを得ることを目指します。さらにその学びを通して、CO2排出量削減をはじめとした環境を意識した製品・サービス提供の意識醸成にも貢献します。
本教育講座は以下のような方を対象とします:
CO2排出量算定とはどのようなものかを
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CO2排出量算定の知識習得を通じて、
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環境対応を機に企業価値や競争力を
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本教育講座は、以下3つのコースにてステップバイステップで構成されます:
ステージ1:セミナー「サプライチェーンCO2排出量見える化・削減の最新動向」
ステージ2:CO2排出量算定ワークショップ
ステージ3:個社別CO2排出量算定フォローアップ講座
「サプライチェーンCO2排出量見える化・削減の最新動向」
本協議会の専門講師陣より、グローバルな脱炭素活動、企業のサプライチェーンにおけるCO2排出量削減に関する最新動向を学びます。また、自社の環境影響評価など、今後、環境対応において、企業が取るべき取り組みのご参考になる考え方をご紹介いたします。
「デジタル・ツールを活用して、製品ごとの排出量算定の基礎を学ぶ」
モデルケースを用いて製品ごとのCO2排出量算出の基礎をワークショップ形式で学びます。仮想企業の仮想製品をモデルとし、製品ごとのCO2排出量算定の流れを体験します。専門家の伴走サポートのもと、LCA*の観点から、製品ライフサイクルの各段階のCO2排出量をデジタルツールを用いて数値化し、グループワークで削減方法を議論します。このステージは以下4つのパートで構成されます
※LCA(Life Cycle Assessment):原材料調達から、製造・輸送・販売・使用・保守・回収・リサイクル・廃棄に至るまでの間の環境負荷を定量的に把握する手法
「デジタル・ツールを活用して、製品ごとの排出量算定の基礎を学ぶ」
ステージ2からステップアップし、個社の具体的な製品(サービス)ごとのCO2排出量算出の基礎を学びます。各社の製品(サービス)を対象に、専門家の伴走サポートのもと、対象製品ライフサイクルの各段階のCO2排出量を、個社で入手できるデータなどを用いて、デジタル・ツールを活用し数値化します。このコースは、以下3つのステップで構成されます:
0.5日程度 (オンサイトとリモート)
半日から1日 程度 (オンサイト)
約2か月間。2回のオンサイトと隔週2時間程度の指導(オンサイトとリモート)
GHG排出量自主算定講座にご興味のある方はこちらのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
また本サイトでは、過去の講座の取り組みについてもご紹介しております。